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- 一つの洋服が何かものを言う時代ではないですね。襟がどうしたとかシルエットがどうしたとか、そういうことだけでは新しいことを表現できない時代になっている。コムデギャルソンとしては服だけではなくて、会社の進み方自体が新しくなくてはいけない。だから、いろいろトライしている。デザイナーが一つの服一点作ってってことじゃなくて、会社全体がデザインされるっていうことです。運営の仕方、売り方、ビジネスの方法論など、今までなかったことを実行しなければ、かっこいい新しい会社にはなれない。クリエーションしていないと思うんです。
- 早くお金を手に入れるのがかっこよくて、安いものを着るのもかっこいい。そればっかりになっちゃうともうおしまいですよね。これでもかこれでもかって安くしているけれど、安いのはただ効率で安くしているだけなのか。いずれにせよ、ある常識外で安いものは、それなりだから安いんですよ。いいものはやっぱり時間とか苦労とかいろんなものがかかっているわけですから、安くはできないんです。単純な理論ですけれど。安いことだけがいいって価値観も恐ろしい世の中です。安く安くっていうので、大きな閉塞感に向かいつつある。いいものは高いんですよ、簡単に言えば。
- ファッションはアートではなく商業活動。だから売れなければならない。そこはバランスです。そこは、精いっぱいビジネスをしています。イメージだけで仕事はしていないですよ。たとえばイメージを強く優先する仕事と、もう少し売ることを優先する仕事とか、いくつもいくつも用意して、そのバランスを上手に取りながらですね。かといって、コムデギャルソンとしてはいつも新しいことを実行したいですから、売るためだけというのは、なしです。売るんだけれども、そこに新しい売り方があって、会社としてクリエーションをしていると言える方法論でなきゃダメです。売り方もかっこよくないとダメです。それは人の気持ちを刺激するためです。安いのがいいって言っても、みなさん刺激されたいし、刺激を求めている。人間ですから。
- 流通では坪いくら売れるという方が勝ちですよ。完全にそうです。おこがましいけど、「コムデギャルソンがここにあることで周りに少し元気を与えるという目に見えない価値観で計算してもらえませんか」とまで言うこともありましたから。それでも数字にならなければ全く考えてもらえない。もがくだけでもいいかなって。
- 昔みたいに一つの服をオートクチュール的に作りこんでいればいいいという時代じゃないので、もう少し視野を大きく、方法論を大きくです。作るものが個人的な小さいものでもクリエーションといわれた時代ではないので、今はもっと大きい物を作らなければダメだと思います。今、デザイナー兼経営の両方ができている人は、そういうことができる人じゃないですか。本当に大きいクリエーションをやりたければ、表現の材料は服そのものではないです。もうちょっといろんな材料で表現しないと。それがこれからの人には大事かな。そういう頭の構造、回路を持っている人はなかなかいないけれど。
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- 「人々は安くて簡単に着られる服を着て、他の人と同じ格好をして喜んで、創造の炎が少なからず冷えており、変化に対する熱狂と情熱的な怒り、そして現状に対する反抗が弱くなっています。しかし、私がいまだに愛していることは、バカなことをして、愚か者を演じ、著名デザイナーであることを振りかざしたりすることが、ファッションビジネスを構成する上で必須であり、必要な一部分であることです。そして創造が私を駆り立てます。創造なしでは進歩がありませんから。」
- 「誰にでもわかって、よく売れそうで、という服を作っていたらコムデギャルソンの存在はありません。」
- 「いいものは人の手や時間、努力が必要なので、どうしても高くなってしまう。効率だけを求めていると、将来的には良いものが作れなくなってしまいます。」
- 「若い人たちが考えたり作ったりする楽しみや必要性を忘れていくのが心配なのです。たとえば、ジーンズ1本が何百円なんてありえない。どこかの工程で誰かが泣いているかもしれないのに、安い服を着ていていいのか。いい物には人の手も時間も努力も必要だからどうしても高くなる。いい物は高いという価値観も残って欲しいのです。」
- 「まずはテーマも決めずに暗中模索で作り始めます。ただ、いつも何かを探していますね。ずーっと。いつも、一歩先に進みたいと思っています。」
- 「私は、いままでに存在しなかったような服をデザインしたいと思っています。自分の過去の作品に似たものも作りたくありません。」
- 「作品に対し『よかったですね』『綺麗だったですね』と皆から評価を受けたら、不安で仕方ないです。そんなにわかり易いものを作ったのかと、自己嫌悪に陥ってしまいます。」
- 「無視されるよりも、けなされるほうがましです。」
- 「すでに見たものでなく、すでに繰り返されたことでもなく、新しく発見すること。前に向かっていること。自由で心が躍ること。」
- 「いろいろ新しいものを探してさんざん考えた時、服が身体じゃないか、身体が服じゃないか、ということに気がついた。これが新しい服というひとつの考えです。」
- 「デザインしないこともデザインなんですね、私にとって。デザインすることがデザインとは限らない。」
- 「無駄や失敗があっても、外へ自力で行って、なるべくたくさんの人と競争しないと、新しい力は生まれません。」
- 「これをやったら安全でしょう、リスクが無いでしょうということが、コムデギャルソンにとってはリスクです。」
- 「いちばん大切なものは、仕事。コムデギャルソンの仕事に共鳴してもらい、ギャルソンの服を着た人がドキドキしたり、何か感じてもらえることが一番大事。」
- 「デザイナーであればこそ経営もする。 そうして自己完結できてこそデザイナーとして真の独立が可能なんだと。」
- 「コムデギャルソンは会社をデザインする企業ですから、デザイナーが社長でないとだめです。」
- 「本当は私だってそんなに強くはないですよ。ただ、強気のふりも時には必要です。どうしよう、としょんぼりしているだけでは何も変わらない。」
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川久保玲語録 [編集]
川久保玲は、マスコミからの取材に滅多に対応しないため、実像の多くが謎に包まれているが、数少ないインタビュー記事に見受けられる語録は以下のとおり。
2011年&2012年 [編集]
- 「自由に生きていきたい、皆が幸福でなければならないと思っても、そうできない世の中の仕組みがあります。それに、人間はそれぞれ生まれてきても決して皆同じじゃないし、同じものをもらってない訳ですよね。そういうどうにもならない不平等の中でも、自分は自分だって頑張って生きていかなきゃならない辛(つら)さがある。不条理って言ったら言い過ぎかしらね。子供の頃からずっとそういうものに怒りを感じてきました。その気持ちを今後も持ち続けたい。」
- 「作り手の側も1番を目指さないとダメ。『2番じゃダメですか』と言い放った政治家がいました。けれども、結果は1番じゃなくても、少なくともその気持ちで臨まなければ。1番を目指すから世界のトップクラスにいることができる。」
- 「私のやってきたことは決して芸術家としての活動ではありません。『創造を通じたビジネス』を展開することのみを継続してきました。これはあらゆる重要性の中で第一で、唯一で、最も重要な私の方針です。その方針(決心)とは、今までに存在していなかったものを創造することを第一に考え、ビジネス面も成立させる方法でそれを創造し、表現することです。私にとってデザイナーであることとビジネスウーマンであることは分けられません。私にとってはひとつで、同じ意味です。」
- 「ファッションとは、あなたが自分自身に取り付けた何かであり、そしてファッションが生まれた意味との対話を通じて、あなたが身につけた何かです。着ることなしにファッションは意味を持ちません。この点が芸術と違うところです。」
- 「人が今、買いたいと望むからファッションなのであり、今、今日、身につけたいと思うからファッションなのです。ファッションはこの瞬間だけのものです。」
- 「本人の中身が新しければ、着ているものも新しく見える。ファッションとは、それを着ている人の中身も含めたものなのです。」
- 「私が表現したいのは『感性』feeling-私が全ての時を通じて経験している様々な感情-これは怒りだったり、希望だったり、それ以外のことだったり、様々な角度から見たものです。私はコレクションを造って発表してきて、それは確固たるフォルムを形成しています。それは人々に対して概念的に表現するものであると思います。というのは、それは特定の歴史的・地理学的な指標を持っていないからです。私の出発点は、いつでも抽象的なものだったり、幾重もの意味を持つものだったりするからです。」
- 「最近ファッションに対して強い興奮を感じられなくなっています。さらに恐ろしいことに、人々は必ずしも強くて新しい服を必要としておらず、同じことを信じている人が私たちの中にも充分おらず、ある種の燃え尽き症候群です。」
“Abraham Lincoln” (D.W. Griffith) 1930 (by inPublicDomain)